【アメリカ人事・労務関連】誤解を生みやすいインターンの採用

 

       

 

 

アメリカは6月ともなれば、高校も大学も卒業シーズンを向かえ、3ヶ月あまりにわたる長い夏休みがスタートします。その期間、大学のサマースクールに通って単位を取得する学生もいますが、3ヶ月間の休みを日本で言うアルバイトで過ごす学生がどちらかというと主流となります。その中には大学の専攻過程や卒業するための単位取得要件として実務経験を課せられる場合があり、その要件を満たすために「インターン」として企業の中で実地業務を体験するというケースが出てまいります。日本でも最近は、このインターン制度は企業側でも大分認識されるようになってまいりました。    

 

日系企業の間でも大学が夏休みになる6月の今頃からこのインターンを募集して、業務に就かせようとする動きが垣間見られるようです。しかしながら、日系企業がインターンを夏休みの期間だけでもと考えて採用する際に、気を付けていただきたい重要なポイントが2つほどありますので、今回はインターン採用について、以下のように皆様にシェアさせていただきたいと存じます。    

 

まず、日系企業がインターンを望まれる学生として多くの場合、日本人留学生を念頭におかれているケースが多いのではないでしょうか。その場合、当然ながら留学生はF-1と呼ばれる留学生ビザでアメリカに入国し、アメリカの教育機関で学業に励んでいるわけです。つまり、F-1ビザは就労ビザではなく、あくまでもアメリカで勉強するために発行されている就学のためのビザだということです。ですので、F-1ビザでは基本的にアメリカで就労することはできません。ただし、例外があり、F-1ビザのスポンサー先である大学がプログラムの一環としてCurriculum Practical Training(CPT) という許可書を学生に発行することで、はじめてその学生は大学以外の場所での限定的な就労が可能となります。ですので、まずは応募してきた学生がこのCPTを持っているのかどうかを確認することが先決で、大学からのCRTがなければ採用の選考を進めるべきではありません。    

 

そして2つ目のポイントとして、インターンという表現からくる一般常識上における誤解に基づくものなのですが、インターンだから無給で働いてもらって構わないだろうという間違った先入観がそこにはあります。たとえば、ちょうど夏場にかけてスタッフを急遽募集しなければならない、あるいは人が急に辞めるのでその人の穴埋めを早急にしなければならないという状況の中で、留学生をインターンで採用することにした、インターンであるから無給で3ヶ月間、会社業務の実地体験をしてもらうというような場面です。ここで問題となるのは、すでに会社で給与を支払って雇っている従業員の肩代わりとして無給でインターンを雇うということは基本的にしてはならないということです。そしてこのようなケースでインターンという言葉遣いをすること自体誤解を生み出しやすいので、あえてインターンという言葉は使うべきではないということを申し上げたいと存じます。    

 

では、何と呼んだらよいのかといいますと、やはり(職務期限限定の)パートタイム従業員の募集という呼称が適切です。もし、夏の間だけではない雇用で、週40時間の勤務であれば、それは立派な(職務期間無期限による)フルタイムポジションだということになります。留学生や学生を使って夏場だけの短期就業はやはりパートタイムであり、必ずしもインターンではないということです。ですがアメリカでもインターンとして募集をかけているアメリカ企業は確かに存在します。その場合、企業はあえて業務のための実務トレーニングを提供するために学生をインターンとして実地で業務を経験させてあげようという明確な意図がそこには存在しています。夏場の人手不足を解消するためにインターンを採用するということでは決してないということです。    

 

会社としても学生に実務トレーニングを提供するためにはそれなりに人手もかかりますし、時間もかかります。会社の本来の業務以外にそのような学生のトレーニングに手を貸すのは、会社にとって手間のかかる、むしろ会社の生産性や収益に相反する行為に映るかもしれません。つまり会社は直接的で即効性のある実利としての何がしかの見返りを求めてインターンの募集や採用をかけるべきではないということです。ですが、会社はインターンで採用した学生の中に非常に優秀な人材がいて、卒業後にその人はインターンで体験した同じ会社に入社を希望してくるかもしれません。そういう意味では会社側にとりましても、中長期的に見れば決して見返りゼロというわけでもないのです。    

 

ですので、日系企業として明確な意図を持ってインターンの募集や採用をかけるのでしたら大いに結構なことなのですが、現在あるポジションを無給でインターンに肩代わりしてもらおうという意向なのであれば、即刻そのお考えは正していただかなければなりません。アメリカの長い夏休み期間中、短期就労を希望する学生は沢山いますし、従業員の休暇シーズンにあたる夏場の時期に代替要員としての切実な会社側ニーズもあるわけですが、ことインターンという言葉遣い、そしてその意図や目的には十分な配慮や注意が必要だということになります。それを履き違えて学生にタダ働きを強いて会社があとから訴えられたという事例は過去いくつも起きています。”Free Lunch” (タダ飯)というのは、雇用においては基本的にありえないという認識が会社側では欠かせない所以です。

 

【執筆】

酒井健吉氏(Ken Sakai)

President & CEO Pacific Dreams, Inc.

Email : kenfsakai@pacificdreams.org

www.paciricdreams.org.

 

 

            

 

【酒井健吉氏プロフォール】

信州大学卒業後、YMCAでの語学講師などを経て1987年にオレゴンに渡米。当時三菱金属(現:三菱マテリアル)が買収した米国半導体シリコン製造会社に勤務。1996年に退職後、パシフィック・ドリームズ社を立上げ、在米日系企業ならびに米国企業のクライアントを対象に人事管理コンサルティング、マーケティングと異文化コミュニケーションのノウハウを提供している。また全米各地で、毎月日系企業向けの人事セミナーを精力的に展開している。

 

 


 

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