【アメリカの人事部】AIによって本当に仕事は奪われているのか

 

 

 

AIによって本当に仕事は奪われているのか

「AIに仕事を奪われる」

実際の労働市場や企業を見渡すと、この表現がそのまま現実を捉えているのかについては、違和感を覚える方も少なくないでしょう。
今起きているのは、「仕事が消える」という現象よりも、仕事が分解され、再構成されていく変化ではないでしょうか。

生成AIや各種自動化ツールは、すでに多くの定型業務を肩代わりしています。

資料作成、要約、データ整理、初期分析。かつては「若手の仕事」「経験を積むための業務」とされてきた作業の多くが、驚くほど短時間で処理されるようになりました。
その一方で、人間に残される仕事は何かと考えると、判断、構想、調整、説明といった、答えが一つに定まらない業務や、ソフトスキル、クリエイティブな領域がより際立ってきている状況です。

結果として、「AIをどう使うか」以上に、「AIがある環境で、どんな価値を出せるか」が問われるようになっています。言い換えれば、AIは人間の仕事を奪っているというよりも、人間にしかできない仕事を浮かび上がらせている存在なのではないでしょうか。



エントリーレベルが消えつつあるという現実

もっとも、この変化が誰にとってもポジティブな結果になっているわけではありません。特に影響を受けているのが、若年層やエントリーレベルの仕事です。
これまで「経験を積む場」とされてきた役割の一部は、AIやアルゴリズムに置き換えられ始めています。

実際、2025年の米国での新卒層の失業率は、歴史的に見ても高い水準で推移しました。「最初の一歩」を踏み出すこと自体が、以前より難しくなっている印象を受けます。

その結果、「まず就職し、年次とともにステップアップする」という従来のキャリアモデルは、以前ほど機能しなくなり、最初から別のルートを模索する人が増えています。
ただ、ここで重要なのは、これが単に「仕事がなくなったから」別の道を探しているわけではない、という点です。

仕事の入口そのものが変わったことで、キャリアの入り方が変わり始めている、と捉えたほうが実態に近いように思います。


一人で会社並みのことができる時代

一方で、別の現象も同時に進んでいます。

米国では、フリーランスや独立した専門家として働く人が着実に増えています。
2025年時点で、何かしらの形でフリーランス収入を得ている人は7,000万人を超えるとされており、もはや珍しい働き方ではありません。

背景にあるのは、AIによる「一人分の仕事量」の拡張です。かつては、営業、マーケティング、事務、分析を分業しなければ回らなかった仕事が、今では一人でも成立します。
AIは、いわば“目に見えないチームメンバー”として、個人の背後で働いています。

そして、こうしたフリーランサーの多くが、必ずしも「会社が嫌だから独立した」わけではない点も見逃せません。
むしろ、「組織に属さなくても、十分な価値を提供できる環境が整った」ことが、選択肢を広げているのではないでしょうか。

 変化を受け入れることで見えてきた、新しい働き方キャリアという観点では、この変化をどう捉えるかが、今後の働き方を考える上で大きな分かれ目になりつつあります。

2026年以降の雇用市場では、長期雇用一本にすべてを委ねるよりも、

  • 複数の収入源を持つ
  • プロジェクト単位で関わる
  • 自分の専門性を必要な場所に提供する

といった働き方を、現実的な選択肢として捉える人は、さらに増えていくでしょう。これは急進的な変化というよりも、環境の変化に対する、ごく自然な適応の結果なのかもしれません。


結論:仕事は減るのではなく、姿を変えている

現時点で見えているデータや現場の動きを総合すると、AIは仕事を一方的に奪う存在とは必ずしも言えないように思います。
むしろ、職務の中身を変え、働き方を分解し、個人と市場の関係を静かに組み替えているように見えます。

フリーランスやプロジェクトベースの働き方が広がる一方で、AIを活用できるかどうかが、個人の競争力を左右する時代になりました。ただし、その影響は一様ではなく、業界やスキルによって大きく異なります。だからこそ、単一の数字や極端な見出しに振り回されるのではなく、複数の視点から変化を捉え、自分なりに考えることが、これまで以上に重要になっているのではないでしょうか。

この記事はHR Linqs, Inc.のウェブサイトでもご閲覧可能です。こちらの記事に関してのご質問は、HR Linqs, Inc.まで、お気軽にお問い合わせください。


 

 【執筆】

 

                     

 

HR Linqs, Inc.

President  & CEO

榊原 将 (Sho Sakakibara)

155 N. Lake Avenue, 8th Fl. Pasadena, CA 91101

Email:ssakakibara@hrlinqs.com

Phone : 626.808.8642

www.hrlinqs.com  

 

「プロフィール」

多様な規模や業種の企業に対し、複雑な人事管理のサポートを提供。

1995年にオレゴン州ポートランドへ移住し、サンフランシスコ大学を卒業後、2006年に米系人事関連企業に参画。13年間にわたり、様々なプロジェクトに携わる経験を積む。2019年、HR Linqs社を設立し、就業規則の策定、人事関連文書の整備、セクハラ防止研修、人事考課の策定・導入、解雇やレイオフへのサポート、人事・労務に関する専門的なアドバイス、雇用から退職までの人事業務のアウトソーシングなど、総合的な人事労務コンサルティングを日本語と英語で提供している。さらに、「アメリカ人事界隈」と題したブログを通じて、米国の人事関連の最新ニュースを毎日視覚的に発信。

 

最近では、企業研修サポートに力を入れ、「HR Linqs Learning」というE-Learningポータルを立ち上げ、企業向けの人事研修やコース設計にも注力。これにより、人材育成のための総合的なサポート体制を整え、より広範な人事支援を提供。企業の成長を強力にバックアップする体制を強化している。

 

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