【アメリカの人事部】駐在員の「関係性に飛び込む力」が現地法人の活性化を決める
.jpg)

【アメリカの人事部】駐在員の「関係性に飛び込む力」が現地法人の活性化を決める
「They only talk to people from the same village」
日系企業の駐在員イベントに参加すると、よく目にする光景があります。ひとつは、駐在員たちが和気あいあいと楽しそうに仲間たちと会話をしている様子です。しかし、もうひとつよく見かけるのは、同じ会社の人や知り合いが来るまで、円卓に座ってずっと携帯を見ているリーダーの様子です。
ゴルフやお食事、商工会や駐在員コミュニティといった場を通じて、時間をかけて人間関係を深め、共通の話題を持ち、少しずつ心を開いていく。こうした積み重ねが強固な信頼関係を生み出していくのは間違いありません。
しかし、そんな「関係性を築くこと」が得意な経営者たちも、知らない人たちが集まる場では必ずしも活発的にコミュニケーションを交わしているわけではありません。むしろ、そういった場ではシーンとしていることが多いのです。知らない人たちの中に入り込み、そして自ら話しかけていく。これは「関係性を築く」ことにとどまらず、「関係性に飛び込む」ことが求められる瞬間です。
「関係性に飛び込む」と聞いた時、あなたはどんなことを連想しますか?
どんな感情が湧いてきますか?
「関係性に飛び込む力」
「関係性に飛び込む」というのは、まさに勇気を要する行為です。新しいコミュニティに自ら入っていき、まだ見ぬ人々に声をかけ、話をスタートさせるという行動には、どうしても恐怖心が伴います。
- 知らない人に話しかけるのは気が引ける
- 相手から断られるリスクを考えると躊躇してしまう
- すでに出来上がったコミュニティに入るのは緊張する
これらの不安や恐れが、私たちを引き止めるのは自然なことです。この恐れや不安を感じながらも一歩踏みだすことができるかが、差をつけます。
先日、あるイベントで私自身が「関係性に飛び込む力」を目の当たりにする瞬間がありました。私は運営側で後ろの席に座っていたのですが、そこであるリーダーが私に声をかけてくれました。「せっかくなので、同じテーブルに来ませんか?」と。
このリーダーは、イベント中も誰よりも熱心に周囲の方とコミュニケーションを取っていて、彼がいるテーブルでは、他のテーブルとは明らかに違ったエネルギーが生まれていたのです。
良く知らない相手でも、自ら声をかけて、コミュニケーションに誘うこと。自然と構築されるだろう関係性が自然と深まっていくことを受け身の形で体験していく、ということを超えて、自分が行動をしなかったら生れなかっただろう関係性を自ら創りに行く。つまり、自分から相手をエンゲージしていく。これが活性化の一合目ではないかと、そのリーダーの行動が証明してくれました。
あなたが一番最近、まだ良く知らない相手に、自ら声をかけたのは、いつでしょうか?
組織内のコミュニケーションにどう影響するか
駐在員イベントに参加すると、私はよく「異物」になります。参加者のほとんどは、日本人の男性。私はその場で唯一の女性であり、外国人であることが多いです。私にフラットに接してくれる人もいれば、目線すら合わせない人もいます。このことに不満を感じることはありません。むしろ、私はその場で「リトマス試験紙」のような存在になっているように感じることが多々あります。私を通して、参加者がどのようにコミュニケーションを取る傾向があるかが見えてくるのです。
性別や国籍が異なる人とフラットに接することができる人は、職場でも部下や同僚とフラットに接する傾向が強いと言えるでしょう。逆に、共通点の多い仲間だけとしか話さない人は、社内でも特定の人としかコミュニケーションを取らないことが多いでしょう。人のコミュニケーションの傾向には、ある種の普遍性があります。
あなたのリトマス試験紙には、どんな反応が表示されるでしょうか?
この傾向が、ローカル人財との対人関係にも直結します。そして、最終的にはそのリーダーの影響力がどれだけ及ぶか、さらに言えば組織全体の活性化にどれだけ寄与するかに繋がると言っても過言ではありません。
「They only talk to people from the same village」
これは、ある日系企業のグローバル人事マネージャーが、自社の駐在員リーダーたちが直面している最も大きな課題の一つについて話していた時の言葉です。
- どんな立場の人にも公平に接し、信頼関係を創っている
- 異なる文化やバックグラウンドを持つ人とも積極的に関わっている
- 自らコミュニケーションを取って、活発的に情報交換をしている
これらの能力を持つリーダーを開発するための手助けが欲しい、と相談をしてくださいました。コミュニケーションの柔軟さや多様性を受け入れながら、ローカル人財との信頼関係を構築し、効果的なリーダーシップを発揮する力をすべての駐在員の備えてほしい。そこへの大きな問題意識が伝わってきました。
駐在をする、異文化の環境の中でマネジメントをする、ということは、言い換えれば、慣れ親しんだコミュニティから新しいコミュニティへ移り、新しいコミュニティの人と如何に関係性を構築しながらリーダーシップを発揮していけるか、という行為です。
私自身、複数の国や文化の中で生活し、仕事をしてきた経験を通じて気づいたことがあります。それは、自然と深まる関係性があるようで、実際には存在しないということです。新しい組織やチームで仕事を始めると、周りの方々はとてもフレンドリーに接してくれますが、それでも本当の意味での信頼関係には至りません。自分から関係性に飛び込み、能動的にその関係を築かない限り、何も始まらないことを痛感してきました。こうした体験を通じて最も大切だと学んだのは、「自分から飛び込む」ということです。相手の名前を覚えて、名前を読んで目線を合わせ、相手のことについて質問してみる。自分のことについて話してみる。それが最もシンプルで、最もカギとなる一歩ではないかと感じています。
あなたは今日、誰とのコミュニケーションを、自らスタートしますか?
※この記事に関してのご質問は、Coach U Inc.まで、お気軽にお問い合わせください。
【執筆】
Coach U Inc.
アンジー・トン Angie Tong
Global Director of Client Success, Coach U Inc.
株式会社コーチ・エィ エグゼクティブ・コーチ
国際コーチング連盟プロフェッショナル認定コーチ
一般財団法人 生涯学習開発財団認定マスターコーチ
【プロフィール】
10年間にわたり、エグゼクティブ・コーチとして、さまざまな業種で組織変革をリードする200名以上のリーダーに、日本語・英語・中国語でコーチングを行っている。米国子会社のPMIや事業開発に携わり、多国籍チームのマネジメントにも務めている。コーチとして、リーダーとして、新しいチャレンジに向き合い、自身とチームの能力の最大化に向けて、継続的なトランスフォーメーションを起こしていくことを大切にしている。
●「アメリカの人事部」ニュースレターのお申込み
クイックUSAは「アメリカの人事部」を発足し、在米日系企業様向けにニュースレターを配信させていただいております。アメリカでビジネスを遂行していくために、必ず知っておかなければならない法律、人事・労務、ビザなどの最新ニュースを定期的にお届けしております。
「アメリカの人事部」のニュースレターをご希望の企業様は、下記までお気軽にお申し付けください。 「アメリカの人事部」のニュースレターお申込みご希望の方はお手数ですが、会社名、ご担当者様氏名、役職、電話番号、会社のご住所、E-mailアドレスを明記の上、下記E-mailアドレスまでご連絡くださいますようお願いいたします。
E-mail:info-usjinjibu@919usa.com
「アメリカの人事部ニュースレター」のバックナンバーをご希望の方は、
E-mail:info-usjinjibu@919usa.com まで、 ご希望のナンバーをお気軽にお知らせください。
【アメリカでのご採用をご検討中の企業様へ】
★採用でお困りなことはありませんか?
クイックUSAでは、アメリカでのご採用のお手伝いをしています。
フルタイム、パートタイム、派遣等、御社のご採用のお手伝いをさせていただきます。
お気軽に下記までご連絡ください。
●人事・労務関連のご相談にも応じております。
クイックUSAではハンドブックの作成・見直し、ジョブディスクリプションの作成、セクハラ防止セミナーの開催など、 人事労務関連のご相談も承っております。内容、お見積りなど何でもお気軽に下記までご相談ください。
QUICK USA, Inc.
[ New York Office ] (Headquarters)
150 East 52nd Street, Suite 17001, New York, NY 10022
Phone: 212-692-0850
[ Los Angeles Office ]
970 W.190th Street, Suite 590 Torrance, CA 90502
Phone: 310-323-9190
[ Dallas Office ]
5525 Granite Parkway, Suite 740, Plano, Texas 75024
Phone: 214-293-4874
[ Chicago Office ]
10 N. Martingale Road Suite 400, Schaumburg, IL 60173 USA
Phone: 646-796-6393
[ Orange County Office ]
2211 Michelson Dr, Suite 900, Irvine, CA 92612
[ Atlanta Office ]
303 Perimeter Center N Suite. 300, Atlanta, GA 30346 USA
Phone: 404-706-5266
[ Detroit Office ]
39555 Orchard Hill Place Crystal Glen, # 600, Novi, MI 48375
Phone: 847-791-2504
【アメリカでのご転職・就職をお考えの方へ】
★アメリカでのお仕事探し、就職・転職はクイックUSAにお任せください。
弊社のサービスにご登録がお済みでない方は、まずは英文履歴書のご登録をお願いいたします。
www.919usa.comより、オンライン登録をしていただくか、
quick@919usa.comまでE-mailにて英文履歴書を添付ファイルにてお送りください。
折り返しご連絡させていただきます。
※クイックUSAでは全米で、留学生や社会人の求職者に対してアメリカでの就職・転職のお手伝いをしています。ご紹介しているお仕事は、金融、会計、IT、輸出入、人事、営業など多岐に渡ります。
雇用形態はお仕事をお探しの方のライフスタイルに合わせて、 フルタイムのお仕事とテンポラリーのポジションをご紹介。 クイックUSAでは経験豊富なリクルーターが、求職者の皆様一人ひとりのご希望などを伺いアメリカでのキャリアプランを一緒に考えさせていただいています。 アメリカでお仕事をお探しであれば、アメリカ求人多数のクイックUSAに是非ご登録ください!(無料)
★★クイックUSAにレジュメのご登録がまだの方は、今すぐご登録ください!★★

クイックUSAでは、ご登録者の方に対して無料のキャリアカウンセリングを実施しています。
★★Emailにてレジュメを送るだけで登録完了のエクスプレス登録もご利用いただけます!★★
アメリカで現在お仕事をされている方、OPTや学生の方など、現在アメリカに住んでいらっしゃる方へ
アメリカでのご転職・就職で何かご質問がございましたら下記よりご連絡ください。
