アメリカで、がんばれ!留学生【第21回】望月あんさんバージニア州ホリンズ大学

留学は人生の中で生涯忘れられない貴重な体験の一つになることでしょう。このコーナーでは、アメリカへの留学を通じて得た様々な体験や感想を日本人留学生の皆様に伺っています。留学での楽しい経験や大変なこと、海外生活で学んだことなどを写真を交えてお話いただいています。今回はバージニア州のホリンズ大学に留学中の望月あんさんにお話を伺いました。

 

望月あんさん

留学されている大学:

Hollins University (バージニア州)

 

 

毎日がワクワク!留学を通じて新しい自分を発見しています。

 

 

 


現在留学中の学校について教えてください。

私は昨年の8月からバージニア州のローノークにあるホリンズ大学(Hollins University)に留学しています。ホリンズ大学はリベラルアーツの私立の女子大で、全校生徒数は約600名という小規模の大学です。私の学年の生徒数は約150名ですが、留学生は10名くらいです。日本人留学生は全校で私を含めて3名と少なめです。この大学では90%以上の生徒がキャンパス内の尞で生活している上に、1クラスの人数が10人程度なので、生徒同士そして教授と生徒との距離は近くてとてもアットホームな雰囲気です。

 

 

 

 


ホリンズ大学はどのような大学ですか?

ホリンズ大学は設立が1842年と歴史の古い大学です。キャンパスには緑が多くて、全米でも有数の美しさだそうです。サイエンス系、人文系、ビジネス系のキャリアを求める学生の教育に努めています。また、ホリンズ大学は女性のリーダーを育てるという教育方針も掲げています。女子大なので保守的な大学かと思っていたら、ダイバシティやLGBTのサポートにとても熱心で革新的な面もあることを知りました。

 

 

ルームメートとインターナショナルパーティーへ

 

 

教授やインターナショナルスチューデントオフィス等学校のスタッフの学生に対するサポートも手厚く、快適に勉強、生活できる環境を与えてもらえます。キャンパス内の尞で生活するフルタイムの学生がほとんどなので、キャンパスではイベントもよく開催されています。今日はストロベリーのイベントがあって、ケーキにアイスクリームとイチゴをたっぷりかけて食べました。映画の上映などもよくあるので、町へ出かけなくても学校の中で十分学生生活をエンジョイすることができます。

 

 


望月さんの大学生活はどのようなものですか?

“留学生あるある”なんですが、私もこちらに来てから勉強にあけくれる毎日を過ごしています。週末も寮か図書館にこもって次の週の課題を終わらせることを目標に勉強しています。平日も勉強、勉強ですね(笑)。アメリカに来てからダウンタウンへはまだ何と2回しか行ったことがないんですよ(笑)。

 

 

学校主催のパーティー、スプリングフォーマルにて

 

 


留学を考えたきっかけは?

もともと英語が話せることに憧れを感じていて、小学校5年生の時にフィジー、高校2年生の時にオーストラリアにそれぞれ2週間ですが留学を経験し、どちらの国でも現地の学校で現地の学生に混じって授業を受けました。フィジーへ行った当時の英語力は挨拶も知らないレベルでしたし、高校の英語の成績はトップだったのにオーストラリアでは授業も会話も何も理解できずとても歯がゆい思いをしました。ただ、その思いと共に英語に対する憧れがさらに強くなったことが大学で正規留学をするきっかけになりました。大学留学に関しては母が留学についてとても積極的に考えてくれて、勧めてくれたので強い後押しになりました。

 

 

キャンパス内にある寮

 

高校には陸上の推薦で入学していたのですが、高校一年生の時にけがをしてしまい、陸上を断念しなければいけなくなってしまいました。中学校では全国大会に出場し高校でもインターハイを目指すほど真剣にやっていたので、最初はとても落ち込みました。でもその経験が、自分から陸上をとったら何が残るのだろうと考えるきっかけになり、また英語に対する自分の強い気持ちを思い出させてくれました。

 

高校では成績も良かったので、県内の国公立大学を目指すのもアリでした。当時お世話になった先生方からも英語の勉強がしたいなら国際学科のある日本の大学へ進学すればよいと言われていたんですね。でも、大学では英語を勉強するのではなくて、英語を使って生物や文学など自分の興味のあることを勉強したいと考えていたので、日本での大学進学はまったく考えず留学一本で進路を考えました。両親も先生方も、私が頑固だったこともあってか留学を決断してからは真剣に全面的にサポートしてくれたので、本当に感謝しています。

 

 

スプリングフォーマルの今年のテーマは「不思議の国のアリス」でした。

 

 


留学先はどのようにして見つけましたか?

高校1年生の時に留学斡旋のエージェントを訪問したら「まだ早いですねぇ、来年来てください」って言われてしまいました(笑)。それで、2年生の時に再度相談に行ったのですが、留学先を選択するにあたっては1.リベラルアーツの学校であること。2.女子大であること。3.自然に恵まれた環境の大学であること。という3つの条件で探してもらいました。何校か提示してもらってホリンズ大学もその中にありました。

 

 

ホリンズ大学のゲート

 

写真を見せてもらった時に緑が多く、とても美しい大学だったのでとても気に入ったのですが、受かる自信がなくて、アプリケーションを提出する気持ちはありませんでした。でもエージェントの方が強く勧めてくださって、しかもSATを受ける代わりにインターナショナルオフィスの方との面接を設定していただくなど、親身にサポートをしてくださったんですね。7校ほどアプリケーションを提出して、ホリンズ大学でもオファーをいただけたので両親と相談の上、ホリンズ大学に留学することを決めました。

 

 


大学ではどのような勉強をしていますか?

自分のメジャーに関わるクラスの他に、サイエンス、歴史系などいくつかのカテゴリーから履修クラスを選択し、それを全て満たすことが卒業条件の一つです。ただ単にメジャーに必要なクラスを履修したり128単位(Hollins universityの最低卒業単位)とれば卒業できるというわけではないので、入学前からハンドブックなどをよく読んで調べてからクラスを選びました。今年はまだ1年目なので心理学、フィルム、数学、音楽など自分が興味のあるクラスをとってみました。留学前はずっとスポーツをやってきたことや文章を書くのが好きだったので、大学では生物学やスポーツ科学、英語のクリエイティブライティングなどを勉強したいと思っていました。

 

 

大学内の中心

 

でも、実際にクラスをとってみたら、心理学入門のクラスが一番楽しく学ぶことができました。心理学は普段の生活と密接に関係して、学べば学ぶほど面白く感じました。子どもが「認識・認知」のメカニズムでどのようにして言語を覚えていくか、テレビやビデオゲームが子どもの発達にどのような影響をおよぼすかなど、教育や言語学に興味が高い私にとって、とても新鮮で興味深い授業内容でした。そして、このクラスをとったのをきっかけに専攻は心理学にしようかとまで考えるようになりました。様々な分野のクラスをとることで自分の隠れていた興味を引き出してくれるのがリベラルアーツ教育のいいところだと思います。

 

 


キャンパス内でお気に入りの場所を教えてください。

図書館がとても落ち着くので勉強する時によく訪れています。また、キャンパスを取り囲むように道ができているのですが、その道を散歩するのが大好きです。クラスでも寮でも常に誰かと関わっているので時々、一人でいる時間をもちたくなります。そんな時にこの道を一人で歩いています。

 

 

図書館の全景

 

散歩の時には、留学という目標をもって日本で過ごした日々、応援してくれている父や母のことなどを考えながら歩いています。美しいキャンパスを眺めていると夢が現実になって嬉しいという思いと、夢を叶える手助けをしてくれた両親への感謝の気持ちがわいてきます。また、目標をもって留学を目指していた頃の初心に戻って、自分を見つめなおす大切な時間にもなっています。

 

 

いつも勉強している図書館の一室

 

 

図書館の内部

 

 


学校ではクラスの他に何かしていることはありますか?

毎週、日本語のクラスのチューターしています。また、ホリンズ大学ではボランティア活動を推奨しているのでボランティアの機会が多くあります。これまで老人ホームや教会などで、ボランティア活動を行いました。また、今年の夏には個人的にフィジーで子ども達に英語とスポーツを教えるボランティアに参加する予定です。10年前に自分が英語を初めて学んだ場所に今度は教える立場として行くのが、すごく不思議な気持ちで今からとても楽しみにしています。

 

 

ハロウィンの時期にキャンパスで見つけたパンプキン

 

 


留学前と留学後のギャップはありますか?

これまでの人生で出会うことのなかった人達と知り合ったり、大学での生活を通して、これまで自分がもっていた常識が覆えされたりしています。一つ小さいことですが衝撃的だったのは、オリエンテーション中に、上級生にトイレに行っていいか尋ねたらとても笑われたことです。最初は何で笑われているのか理解できなかったのですが、その後の授業で何も言わずにみんなトイレに立っていくのを見て、文化の違いを感じました。自分が日本で受けてきた教育の中では、授業中にトイレに行くなんて考えられなかったので最初は戸惑いました(笑)。

 

 

クラスメートと

 

また、教授のプレゼンを批評するという授業の一環で、厳しい評価を何の戸惑いもなくしている学生を見た時もびっくりしました。そして、その教授が「そうだね。私のプレゼンはここよくなかったね」と認めみんなで改善点を話し合ったのはさらに驚きでした。

 

 


留学を通じて学業以外で何か学んだことはありますか?

留学してみて、新しい自分を発見することができました。勉強や大学生活を通じて、自分のやりたいことがわかってきたことは大きな収穫です。また、環境が変わったことで自分の性格にも影響があったことがあります。小さい頃から優等生気質で完璧主義だったので、常にリーダー的存在でみんなをひっぱってきました。ここにきてすぐの時は言葉の壁などもあり、大きな無力感を感じました。一旦、自分の無力さを受け入れてから、自分の目標を成し遂げるために乗り越える努力ができたのもよかったことかなと思います。

 

生きていく上で、無理して新しい人に出会ったり、新しい環境に飛び込まなくても生活することはできますが、アメリカ留学というあえて厳しい道を選んだことは、間違いなく自分自身のアイデンティティや世界観を広げる上でプラスになっています。そういった意味では、留学って、英語より他に学ぶことがたくさんあるなと思います。

 

 

雪の日のキャンパスにて

 

 


ドイツに交換留学に行かれるそうですが、どのような理由からですか?

言語学に興味があって学びたいと思っているのですが、残念ながらこの大学には言語学のクラスがありません。ホリンズ大学には交換留学の提携をしている大学がいくつもあるので、調べてみたらドイツの大学で言語学に力を入れている学校が見つかりました。予定では3年生になったらこのドイツの大学へ交換留学で行き、言語学のクラスをたくさんとってみたいと思っています。

 

 

雪の日のキャンパスにて

 

 


卒業後はどのような仕事に就きたいですか?

まだ1年生で、大学院へも進学したいと思っているので、将来の仕事についてはあまり考えていないのが事実です。でも自分の興味のある、言語学や教育の分野で何か自分の力が発揮できればいいなと思っています。

日本で日本の大学へ進学していたら、就職先や職業につながるようなクラスを履修して、就活を優先して大学生活を送っていたのではないかと思います。そうした考えを否定しているわけではないのですが、学生時代には就職のことを考えず好きなことを学んで楽しんだりすることもアリなのではないかなと今は思っています。

 

 

 

 


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