日本とこんなに違う!アメリカの転職事情

突然ですが、みなさんは転職について考えたことがありますか?恐らくほとんどの方が一度は考えたことがあるのではないでしょうか。日本では終身雇用制度が崩れているとは言え、まだまだ転職についてマイナスのイメージをもつ方も多いように思います。しかしながら、アメリカでは自分の理想のワークスタイルや待遇を求め、転職をすることはごく普通の流れです。

 

1.アメリカでの転職についての考え方

米国では数年間同じ企業で働いてスキルや経験を得た後、より良い待遇条件を目指して転職をするというのはごく普通の流れです。転職の理由としては「現状への不満」「評価されていない」「待遇」などが一般的には上位を占めますが、アメリカでは自分自身が求人市場で需要がある人材であり続けるためにも転職をするという考え方があります。常に自分の専門分野で職場を変えてスキルアップを図ったり、資格を取得するために環境を変えるなど、常に自分を成長させる努力をするのも欧米人の考え方の特徴の一つです。アメリカでは、一度社会人になって職務経験を積んでから大学院へ進学する人も多いのですが、自己実現や高い目標に向けて学習し続ける方も多くいらっしゃいます。

2.アットウィルが後押しするアメリカでの転職

アメリカでは大抵の企業がアットウィル雇用を取り入れています。このアットウィル雇用については、会社の従業員ハンドブックに明記がされていることが多いので現在仕事をされている方は一度確認してみるとよいでしょう。アットウィル雇用とは、雇用主はいつでも理由なしで解雇することができます。同じく、従業員も理由なしでいつでも仕事を辞めることができるというものです。ただし、雇用主は差別等で解雇することは法律で禁止されていますので、必要であれば不当な理由で解雇をしていないということを証明しなければいけません。転職を考えた場合、アメリカではこの雇用契約があるため辞職は比較的スムーズに進むケースがほとんどです。

 

3.アメリカで転職をする際に注意すること

まず、外国人がアメリカで就労するためには就労ビザや就労許可証が必要です。就労ビザはスポンサーと言って、雇用主経由で申請されるため、申請した雇用主のもとでしか働くことができません。アメリカで何かしらの就労ビザで勤務している人が転職活動をはじめた場合には、新しい勤務先でのビザサポートについて真っ先に考えることが必要です。企業によってはビザスポンサーをしないところもあります。転職活動開始とともに、移民法の弁護士に相談したり、転職先を相談している人材紹介・派遣会社に相談するなど、何かしらの対策を講じておく必要があるでしょう。通常、仕事を続けながら転職をする場合、現職の会社に辞意を表明する前に新しい転職先で新たなビザの申請を始めます。そして、ビザの見通しが見えてきたら辞意を伝えます。この順番やタイミングを間違えるとアメリカに滞在するステータスを失ってしまうことも考えられますので、慎重に行動するようにしてください。

また、アメリカでの転職活動には限りませんが、インターネットなどで「会社名を知っているから」「好条件」などだけで企業を選ぶと入社した後に、「こんなはずではなかった」。ネットに書かれていることとは大間違いという事実と直面し、後悔するという話もありがちです。「転職してよかった」と思えるためにも応募の段階から企業についてよく研究しておくことが大切です。その点、人材紹介・派遣会社を通じて転職活動をされる場合には、エージェンシーの担当者が紹介先の企業について熟知しているケースが多いので、何でも質問されるとよいでしょう。

 

4.転職先を探すポイントについて

①時期を決めましょう
就労ビザでアメリカで勤務されている方は特に転職のタイミングを念頭におきながら転職活動をすることがお勧めです。タイミングによっては現職でビザの更新をし、転職先で再度ビザの手続きをしなければいけないという二重の手間がかかってしまうこともあります。また、H-1Bビザのように最長6年の有効期限があるビザで働いている場合、ビザの残存期間が少ない場合にはH-1Bビザ以外のビザのサポートの可能性もあるかどうか事前に聞いておかれるとよいでしょう。

②応募先の探し方を決めましょう
転職先を探すには色々な方法があります。企業が直接自社のウェブサイトなどで募集している場合があります。ウェブサイトを更新していなかったり、採用をストップしているケースもありますので注意が必要です。最近では、転職サイトを利用して転職活動をする方も増えてきました。採用の条件を満たしていれば、企業から直接連絡がきますので効率よく転職活動をすることが可能です。

ただし、すべて自己責任となりますので、チェックリストなどを作成して慎重に行動されるとよいでしょう。アメリカでは人材紹介・派遣会社などの転職エージェンシーを通じて転職をするケースはとても多くあります。転職サイトと違うのは、企業と求職者の間にエージェンシーのスタッフが介在し、会社や職務内容についての説明、面接などの設定、入社までのフォローを行ってくれます。大抵の場合、求職者にとっては無料のサービスなので、利用してみるのもよいでしょう。

③希望の職種とスキルを明確にしましょう
アメリカでの採用では職種で募集されるケースがほとんどです。アメリカでは定期採用はなく、人員補充や事業の拡大などで人材募集をすることが多く、そのほとんどが採用条件として経験者が求められます。学校時代に学んだこと、これまでの職種、職責、どのようなプロジェクトに取り組んできたかなど、これまでの経験とスキルを整理し、自分の「やりたいこと」と「やれること」をはっきりさせておかれるとよいでしょう。

④雇用形態について明確にしておきましょう
ワークライフバランスという言葉をよく耳にするようになりましたが、雇用形態はフルタイムだけではなくなっています。期間限定のコントラクトや週数日や一日数時間などのパートタイムなど、その方の希望に合わせた雇用形態を選んで仕事をすることができます。どのような理由で働きたいのか、希望などをはっきりとイメージさせてお仕事探しをするとよいでしょう。

⑤希望の給与額をイメージしておきましょう
アメリカではニューヨークやカリフォルニアなどいくつかの州では、過去や現職の給与額について面接などで尋ねることは法律で禁止されています。きちんと評価されていないという不満の中には、仕事に対して正当な給与が支払われていないというものがあります。過大評価は入社してから問題になりますが、過小評価もよくありません。ご自身の経験やスキルを冷静に評価して、面接などで希望給与を質問された際には、はっきりと希望を伝えましょう。

⑥勤務時間や福利厚生について把握しておきましょう
面接時に福利厚生の内容について細かく尋ねるのは少し気が引けます。面接で仕事以外の事ばかり質問するとマイナスの印象を与えてしまうことがあります。このような場合、人材紹介・派遣会社などのエージェンシーに確認してみましょう。応募する前に福利厚生などについても説明をしてもらえることもありますが、応募時にわからないことがあっても、面接後エージェンシーを通じて、細かな内容について企業に確認してもらうことができます。

⑦通勤時間や職場環境についてわかる範囲で調べましょう
日本では大きな企業でも、アメリカでは数人規模の駐在事務所であったり、スタートアップの会社などは少数精鋭のところもあります。アメリカでは「知名度の高い会社」=「安定性の高い会社」という方式が当てはまらないケースもあります。名前にとらわれず、応募した会社がアメリカでいつから、どのような事業を展開しているのかを予め予習しておかれるとよいでしょう。また、企業側も規模や事業内容によって、どのような人を採用したいかという明確なビジョンをもっているかと思いますので、企業と自分の考え方が一致していると入社してからのミスマッチは少ないでしょう。

また、アメリカは車社会です。自分の車で通勤し、マイルで交通費が支給されるケースもありますが、ほとんどの場合に交通費を支給されることはありません。保険代や駐車場料金などの出費も考えた方がよいでしょうまた、ニューヨークの場合には地下鉄などの交通網が発達していますが、交通費は支給されない会社がほとんどです。毎日のことなので通勤時間はなるべく短めが理想ですが、特に遠距離通勤になった場合には交通費のことも念頭に置かれるとよいでしょう。

⑧経営理念やビジョン、社風についても予習しておきましょう
企業にとって経営理念はとても大切なものです。企業のウェブサイトなどで事前に経営理念などについて勉強しておきましょう。理念に共感ができないようであれば、入社してからも会社や働く人達と考え方が合わないということもありますので、事前に調べておくことはとても大切です。

転職は自分の実力と経験が高ければ高いほどうまくいくかというとそうではなく、企業側の採用基準とのバランスが重要な要素となります。企業がどういう人材を探しているか、探している人材が自分に見合っているかを見極めることが大切です。また意欲だけでも採用されないケースもあります。例えば、企業側にトレーニングする人材がいなかったり、システムが整っていない場合、意欲がいくら高くても未経験者は採用されないケースが多くなります。

ご自身のスキルや希望ばかりを考えて転職活動をしていると、企業の考えとそぐわずうまくいかないということも考えられます。転職エージェンシーなどの外部機関を利用して、客観的に経験やスキルを分析したり、第三者と話してみることで自分の考えや希望がまとまることもあります。

転職エージェンシーでは企業が採用したいと思っている人物像を詳細に把握しているケースが多くありますので、面接であわてないためにも事前にしっかりヒアリングしておきましょう。アメリカでも、転職活動で一番大切なのは自発的に行動するということです。将来の夢の実現に向けて、この機会にエージェンシーに相談されてみてはいかがでしょうか。

 

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